飲酒との関連もゲノム解析から初めて発見し新たな予防法の開発に期待
東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センターゲノム医科学分野の柴田龍弘教授 (国立がん研究センター研究所・がんゲノミクス研究分野分野長兼任) を中心とする研究チームは、国際がんゲノムコンソーシアム (ICGC-ARGO) における国際共同研究として、日本人胃がん症例 697 症例を含む総計 1,457 例の世界最大となる胃がんゲノム解析を行い、新たな治療標的として有望なものも含めこれまでで最大の 75 個のドライバー遺伝子を発見しました。またこれまで原因不明であったびまん型胃がんについて、飲酒に関連したゲノム異常がその発症に関連することを初めて明らかにした。また胃がんに対する免疫治療における新たなゲノムバイオマーカーを 16 個同定しました。
びまん型胃がんを含め、日本人胃がんにおける治療標的となるドライバー遺伝子や免疫療法の予測因子となりうるゲノムバイオマーカーの全体像を解明し、これらのデータは、今後本邦における胃がん治療法開発や予後改善に貢献することが期待されます。
詳しくは東大医科研プレスリリースをご覧ください。
本研究の成果は、2023 年 3 月 13 日付けで、Nature Genetics に掲載されました。
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